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2011年03月01日

独学で二次方程式の悲劇

折にふれて思い出す話がある。

貧しいが数学が好きな生徒がいた。先生はその生徒の才能を認め、上級学校へ
進学させたいとひそかに願ったが、生徒は進学せず、学校を卒業して働き始めた。
働きながらも、数学の勉強は自分一人で続けた。

数十年後、かつての生徒は独学で勉強を続けて、ついに独力で到達した数学の
一大発見を記したノートを携えて、昔の恩師の元を訪れた。

そのノートには、連立2元1次方程式の解法が記されていた。

そこまで数学ができるなら二次方程式が発見されていたことに気がついているべき、と現代の感覚では思ってしまう。
情報の伝達が制限されている世界では、この寓話めいた話もかなりの真実味はあると思うし、現代でもなにかしら心に感じるものがあるのは寓話めいているから。
都会から与那国にやってきて制限されていることの意味がわかった。
与那国という小さな世界で、独学地獄に陥ってるのが自分なのでリアルに響く。

中島らも、呉智英、宮崎市定にこの話あり。



Posted by Moist Chocolat at 22:21│Comments(0)
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